ドイツの最新インプラント情報 |
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今回は引き続き、インプラント体のお話です。
現在のようにインプラントが普及するずっと以前、現在主流のインプラントと異なる形状のインプラントがありました。30年以上前、当時としては革新的な新デザインのインプラントでした。Dr.リンコーによる、そのインプラントシステムは世界中のインプラントをおこなっていた先生の間にまたたくまに広がっていったそうです。それが、いわゆるブレードインプラントと呼ばれているものです。
現在、このブレードタイプのインプラントのみをされる専門医はいないと思います。通常のインプラントとブレードタイプのインプラントを使い分けていらっしゃる先生はいます。なぜでしょうか?それは日本人の顎骨は欧米人のそれよりも薄く、また奥歯が抜けた後の骨の高さが取りにくく通常のインプラントでは対応できない場合があるからです。(現在:下額後方の骨の広範な垂直的増骨術式は確立していない。) その原型は古くからあるものですが少しずつ改良が加えられ、日本でもスミシコンと呼ばれる代表的なブレードタイプのインプラントがあります。ドイツでも長い間、改良が続けられて来ました。 近年、ブレードタイプインプラントの最終進化形ともいわれる、インプラントがドイツで開発されました。材質の徹底した見直しとデザインを一新し、インプラント体そのものの表面構造も変更し非常に安定した臨床成績を収めています。また、従来のブレードタイプインプラントに見られた術式の難しさも規格化されたシステムにより簡便なものになりました。
D.G.Z.Iドイツインプラント学会認定医・指導医 Jiro Yamada |